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第3章 意識の構造 03

 

潜在意識

Subconscious

 

 朝になり目覚めて起きて、夜に寝てしまうまで常に動いている顕在意識は、常にその他の意識から影響を受けています。

 その中で最も力強い影響力を持っているのが「潜在意識」という部分です。

 潜在意識というのは、顕在意識でうまくコントロールできない、またはよく把握することができない意識の領域です。

 そして潜在意識の領域は今の理性とは別角度の方向性を持っています。

 大半の人達は自分の意識の状態に関して全く自覚を持っていません。

 自分以外の意識からの影響を含めて、それぞれ全ての意識をひっくるめて自分だと思っているのが実情でしょう。

 そのために一日の中でも自分の性格や感情の動きが激しくアップ ダウンするにも関わらず、それがどうして起こるのか、何がそのような感情の浮き沈みを浮き上がらせているのかなどとは思いません。

 そのような意識の状態が自分にとって良い状態なのか、悪い状態なのかなど考えないのです。

 また自分の家族や恋人、そして会社の同僚や友人達にとって良い状態なのか、そうでないのかという疑問すら持っていない人たちも多々います。

 端的に言ってしまうと、多くの人は「自分が人間としてどのうように形づくられているのか」よくわかってないません。

 物心がついた時から見よう見まねで周囲の大人達の言動から「人間の姿」を学んできたのです。

 小さな時から両親や家族を含めて 自分の周囲に「人間として最も理想的な在り方」で生きている人達に囲まれて育ったとしたら、子供は一体どういう風に成長していたでしょう?

 自分の感情の役割りのことや、そのコントロールの仕方、理性の働きと使い方、身体と感情の仕組みなどが日々の生活を通して上手に分かりやすく教えてくれていたらどう変わっていたでしょう?

 意識がどのように成り立っていて、どのような方法を使えば自分の意識と感情の動きを鍛えて成長させることができ、バランスの取れた生活を送れるか学ぶ機会恵まれていたら、どうなっていたでしょう?

 意識と感情のバランスが上手く保てないのは、その構造と改 善する方法を学ぶ機会がなかったからです。

 もし世の中のより多くの人が自分の意識の状態に対してもっと気づきを持つようになれば、そこから何が変わってゆくのでしょう?

 より多くの人達が臨機応変した上手い感情的の解放の仕方や、その使い方を学ぶとどうなるのでしょう?

 アップダウンの少ない、バランスのとれた意識状態で生活を始めたらどうなるのでしょう?

 少なくとも自分自身に対してストレスの少ない人生になるでしょう。

 潜在意識の中で私たちがしっかりと理解していなければいけないことは「感情の力」なのです。

 

感情の力とコントロール

 私たちは日常生活の中で「感情の力」を駆使しています。

 何かの理由や目的で他の人を自分に従わせるために強烈に怒ったり、驚かしたり、脅かしたりする言動をします。

 相手を感情的に脅かす、感情的に揺れる状態へ導いて、そこから自分の権威、威力を獲得するのです。

 感情は脅かす目的だけではなく、相手に罪悪感を持たせるように使われる場合も多々あります。

 相手の中の罪の意識を募らせるために、自分が酷く傷ついていることを感じさせます。

 例えば子供は病気になると親から優しくしてもらえる、甘やかせてもらえるので、親の気を引きたい場合には、わざと病気になった振りをすることもあります。

 また同情を得て相手を自分の見方にするために被害者であることを演じ、相手が自分のことを可哀想だと思えるように導いたりもします。

 兄弟喧嘩などで負けた方が母親に泣きながら駆け寄ると、母親は泣いている方をかばうので、当然のように虐めた方は叱られることになります。自分が被害者であることを訴えて、加害者に勝利するという方法です。  

 また自分の中の優越感を満足されるために、また何かのことが原因で復讐するために誰かを感情的に引きずり降ろすような行為や言動に走ったりします。

 その他にも相手を認めない、許さない、無視する、見下すなど、相手の心を揺さぶって不安定にさせ、感情の力で他の人を酷く傷つけることもできるのです。  

 このような感情のドラマ、感情のコントロールの例を書き出すと切りがありません。

 感情の上り下がりは人間の本質の部分を揺らすのです。  

 では今まで感情で相手をコントロールするという話しの中で 共通するのもを探してみましょう。  

 ✤ 相手を落とす

 ✤ 自分に従わせる

 ✤ 支配下に入れる

 ✤ 征服する

 ✤ 復讐する

 ✤ 同情を得る

 以上のような方向性のものです。

 それらの潜在意識的な目的を考えてみた時に浮かんでくるのは、相手に勝つ、相手から自分を守って「生き残りる」というアイデアです。

 イメージとしてわかりやすいのは、ボス猿が群れを統一して率いるために他の押す猿たちを威嚇したり、闘って勝つことによって従わせる風景でしょう。

 人間の歴史を含めた霊長類の進化は、生き残るために様々なものを支配下に置いてきたということです。

 そういう意味では、感情のドラマによるコントロールは、自分という存在を崩壊させない、自分の存在を守るために潜在的に行われる生き残りのシステム、自己防御のシステムだと言うこともできます。

 そしてこれを言い換えると、とても 動物的なセンスだと言うことも可能です。

 生物学的に霊長類の中で最も進化していると定義づけらている人間の姿は、底をひっくり返せば動物とさほどに変わらない生き物と対して変わらない部分も多いということです。

 ニュートン派のアイデアで類人猿が人間に進化して現代に至るまで、人間は様々な時代を得て、近代では様々なテクノロジーも発明され文明は現在まで飛躍的に発展してきました。

 しかし人間の意識の本質を考えてみた時に見えてくるのは何なのでしょう?

 これだけ文明が進化しているにも関わらず、意識の面では動物と似たり寄ったりです。

 生き残りを目的とした感情によるコントロールの最も恐ろしい部分は、それを行っている本人に「自分が何をしているのかという自覚が薄い」ことです。

 感情のドラマやコントロールに入っている時には、本人にはその自覚が全く無いに等しいのです。 

 感情は何かの引き金によって動き出すと理性でコントロールすることが難しい意識状態へと引っ張ってゆきます。

 多くの場合、感情ほぼ自動的に反応するので理性の力を挟む間が非常に狭いのです。

 

 理性で押さえ切れない感情の高ぶりは、感情エネルギーの波と、その勢いに任せてしまって突き進むことが多くなります。

「感情」を操縦するのが大変なのは、爆発するように発散される「感情のエネルギー」が巨大なエネルギー源となっているからです。

 

感情はエネルギー

 私たちの感情が何かの原因で「切れる」と、感情は暴走して、膨大なエネルギーを派生させます。

 これが「気が収まるまで、気が済まない」というものです。

 また何か悲しいことを経験したり、未来を暗く感じたりすると、エネルギー値が落ちて「やる気」がなくなります。

 誰かを落としたい場合には、やる気がそげ落ちる感情のドラマとコントロールに入るのです。

 感情のエネルギーを使わせることによって、精神定期なエネルギーも落ちていきます。そして更には肉体のエネルギーも落ち ていくのです。

 これを少し外側で観察してみると、私たちは感情のやり取りの中で、エネルギーを増加させたり、減らしたりしていることが見えてきます。私たちは生活の中で感情のエネルギーを循環させているのです。

 これまで書いてきたように、ネガティブな感情の動きは、相手の感情とともに精神や身体にも影響を与えます。

 これと逆の働きで情熱とか愛情とかのポジティブな感情の動きは相手の精神レヴェルと肉体レヴェルを引き上げます。

 これまでの話しをまとめると、次のような項目が現れてきます。

✤ 感情は潜在的な意識の動きとして現れる

✤ 感情は感情に反応する

✤ 感情を通じて精神のバランスは影響を受ける(精神のバランスは感情に影響を与える)

✤ 感情のバランスは肉体の状態に影響を与える。(肉体は感情の状態に影響を与える)

✤ 感情のバランスは肉体のエネルギーレベルへ影響を与える。(肉体レベルは感情のバランスに影響を与える)

✤ 人間は感情のエネルギーを循環させている

✤ 感情は「影響力」、そして「エネルギー」でもある

 

 では次に、どうして分別のある大人に成長した人達が、感情が現れる時には理性を失ってしまうのか?

 大人なのに子供のような行動に走ってしまうのかについて書いてみます。

 

▶︎「置き忘れてきた子供の自分」に続く

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